夕立のかおり

今週夕立が来た日が二日ほどありました。

生徒たちの見送りに外に出たとき、久々に、あの夏の雨のにおいをかぎました。

いい匂いですよね。私は好きです。でも、人によっては嫌いな人もいるかもしれませんね。

実は、雨が降るときなどに感じられる、いわゆる「雨の匂い」。あの独特な香りについては科学的に研究されており、「ペトリコール」という名前もつけられているそうです。

雨の匂いを表す「ペトリコール(Petrichor)」という名称は、オーストラリアの科学者らによる論文に登場する造語で、「暖かく乾いた天気が続いた後、雨が降ったときのよい香り」として使用されたそうです。

この研究では、雨の匂いの原因物質が岩石などに含まれている油であることが明らかに。それで、ペトリコールには、ギリシャ語で石を意味する「Petra」が使われたのだといいます。なお、実際にはこの成分は植物に由来するもので、放出後、岩石などに蓄積されるのだそうです。

また、この他にも土壌細菌が作り出す「ゲオスミン(ジェオスミン)」など複数の物質が、雨の匂いを構成する要素の一つらしいです。

では、これらの成分はなぜ、雨が降ったときに匂いとして感じられるのでしょうか。

ある研究チームがハイスピードカメラで落下する雨粒を観察した結果、砂などに衝突したとき、エアロゾル(気体中に浮遊する微小な液体や固体の粒子)が発生することが判明したそうです。雨が、土壌内の物質を大気中に広めるはたらきをしているということらしいです。(なんだか難しいですね)

同研究によると、エアロゾルが多く現れるのは「軽く中程度の雨」のときで、大雨のときはあまり発生しないとのこと。ここから「雨の匂いには“感じやすい雨の強さ”があり、土砂降りの場合は感じにくい」ということができるかもしれません。

 

夕立の中、どうやって帰るか悩んでいる生徒たちには「そんなのどーでもいいよ!」と言われそうですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

内村

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